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Q.79返事をしない理由
2023-02-20
Q.家では名前を呼べば反応があるのに、『幼稚園では出席を取るときは返事をするけれど、他の時は名前を呼ばれても返事をしない。』と先生に言われました。なぜですか?
A.特に2歳児クラスや入園したばかりの年少組の1学期頃は、保育室の端から反対側の端にいるお子さまに名前を呼んでも無反応なことが多いです。これは入園前に、離れた距離から名前を呼ばれる経験がないからだと思います。
【家の中では、情報キャッチが受け身でも、大人が合わせてくれる。】
家の中では、大人に話しかけられたときに、聞こえていても、返事をしたくなければ返事をしませんし、何かに夢中で呼びかけが聞こえてないこともあります。そのようなときは、周りの大人は、お子さまの状況に合わせてくれます。つまり、お子さまは、情報キャッチは受け身でもOKの状態です。
【朝の会の出席確認は、未就園児教室の時から練習済み。】
朝の会の出席確認は、未就園児教室の時から、そばにいるお母さま方の励ましもあって、経験をしているので、お名前を呼ばれるとお返事する方は、多いです。
【朝の会以外で、お名前を呼ばれたら返事をする経験は、あまりない状態で入園。】
朝の会以外で、お名前を呼ばれたら返事をする経験は、お家の方がいない、プレ保育から始まります。そのたびに、先生から、『お名前を呼ばれたら返事をしましょう』と言われますが、大好きなお母さまに言われたわけでもないので、離れた距離から、お名前を呼んでも反射的に返事をすることはめったにありません。
【朝の会以外で、お返事をする場面。】
『距離のあるところから名前を呼ばれたら返事をする。』とか、『先生が「お話ししてもいいですか?」と聞いたら、お友だちだけでなく自分にも言われているから、お友だちに言わせるのではなく、自分もお友だちと一緒に『いいですよ』と言って、聞く体制に入る。』『「○○組さん」と先生が呼びかけたら、そのクラスが自分のクラスなら、みんなと一緒に自分も「はーい。」と返事をする』等は、集団の中で、経験を積まないと、経験のないことですから、すぐには出来るようになりません。
【幼稚園は、家と違って、情報キャッチを能動的にする所。】
幼稚園は、グループやクラスごとの活動の中で学ぶところです。ですから、グループや、クラス、個人の名前が呼ばれたら、返事をして、先生の指示に応じた行動をする必要があります。つまり情報をキャッチしようとする能動的な気持がない限り、情報チャッチは難しいです。
【距離のあるところからの呼びかけで、反応があるのはいつ頃から?】
2歳児組であれば半年、年少組であれば4ヶ月くらいで、返事をする場面は、なんとなくわかってもらえます。しかしながら、情報チャッチに全く関心のないお子さまもいます。その場合は、お子さまの情報収集力をつけるために、お家の方にご協力をお願いすることがあります。2歳3歳頃は、先生の一言よりも、お家の方の一言の方が、効果があることが多い為です。
【お家での練習方法】
例えば、『少し距離を取ったところから、名前を呼び、聞こえたら返事をする。』『「田浦幼稚園の○○組さん」と呼びかけたら返事をする』等、お家のご協力をお願いすることがあります。
【コロナが始まってから、お家の方のご協力をお願いすることが多くなりました。】
コロナ前は、公園で遊んでいて、帰る時間になったら、お家の方が離れたところから「○○帰るよ。」と名前を呼んで促したものです。今は、お家の方が遠くからお子さまの名前を呼ぶ機会が少なくなりました。入園前の公園での遊びのように、数年前の子ども達が経験していたことが、コロナが始まって以降、子ども達が経験しなくなったことがあるため、お家の方のご協力を、お願いすることが増えてきているように感じています。
【希望の未来を建設する人財となるために、小さい頃からのマナーは大切】
名前を呼ばれたら返事をする事や、挨拶をする事.順番を守る事、ありがとうやごめんなさいが言える事など、人として最低限必要な礼儀は、小さい頃から身につけるよう育みたいと思います。希望の未来を建設する子ども達のために、そのようなニーズにお応えできる幼稚園でありたいと願っています。